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長い夏が終わり月も変わったという事で、レヴュウ的なものでも書いてみますね。長続きするかしらん?


Maramoros: The Lost Jewish Music of Transylvania/ Muzsikás

ハンガリーの音楽グループMuzsikás(ムジカーシュ)が、長く忘れ去られていたハンガリー・ユダヤ人の音楽を再録した曲集です。収録されているのは、ハンガリーのユダヤ人の伝統的なクレズメル。音盤の収録にはユダヤ音楽研究家のSimon Zoltánが参加しています。

Muzsikásといえば主にハンガリーの伝統音楽や、バルトーク・ベーラやコダーイ・ゾルターンといったハンガリーの作曲家の作品を民族音楽の手法を以って演奏したりしているアンサンブルですが、そんな彼らがユダヤ音楽の世界を表現するに至ったというのは、音楽の世界の縦横無尽の広がりを感じさせます。民族音楽は、単純に国境線を引いて区分けできるものではありませんね。

収録に当たっては、Gheorghe CovaciとArrpad Toniという2人のロマの老音楽家がそれぞれヴァイオリンとツィンバロムで参加しています。彼らは第2次世界大戦前はユダヤ人に雇われて演奏したりしていた為、クレズメルにも造詣が深いらしく、楽曲の再録に際して様々な助言を行ったようです。マジャル人とロマの音楽家が共にハンガリー/ルーマニアのユダヤの音楽を奏でるというのが面白いですね。好きだな、こういうの。

曲ですが、全部で14曲が収録されており、内2曲がSebestyén Mártaの歌唱によるヴォーカル曲です。ヴァイオリンやツィンバロムなどの弦楽器を中心とした素朴なアンサンブルで、ハンガリーのユダヤ人の人気曲や催事の曲が主な収録曲。軽快な曲もあれば、ちょっと暗めで抒情的な曲なんかも収録されており(ヴォーカル曲は2曲とも後者)、クレズメルの多様な世界を窺い知る事が出来ます。これらの曲が、嘗てハンガリーの田舎で頻繁に奏でられていた頃の情景を思い浮かべながら聴くと、感慨深いものがあります。

ちなみに表題のマーラモロシュ(Máramoros)は、現在のルーマニア北部にあるマラムレシュ(Maramureş)のマジャル語名です。ハンガリーとルーマニアの間で色々いざこざのある地域ですね。この音盤に収録されている曲に関しても、やれマジャル音楽の影響を受けているだの、否これはルーマニア音楽の賜物だのという議論が散見されますが、ヨーロッパの、しかも中東欧のように様々な文化が接触を繰り返している地域の音楽に民族性を求めるのは、野暮以外の何ものでもないと思います。もっと純粋に音楽を聴こうぜ。兎に角、クレズメル好きのみならず音楽好きの方全般にお薦めの1枚です。

Muzsikásの公式ウェブサイト

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